
ベストセラー作家のひすいこたろう氏と、実業家であり予祝メンタルトレーナーの大嶋啓介氏による共著『マンガでわかる前祝いの法則』(フォレスト出版)は、日本古来の夢の叶え方である「予祝(よしゅく)」の秘訣をわかりやすく解説した話題の1冊です。
著者の一人である大嶋啓介氏は、ビジネス・教育・スポーツなど多岐にわたる分野で人々の可能性を引き出す活動を展開されており、「ワクセル」のコラボレーターとしても精力的に活躍されています。
本書は、読者が選ぶ「ビジネス書グランプリ2019」自己啓発部門を受賞した14万部突破のロングセラー『前祝いの法則』をマンガ化したものであり、過去のトラウマから自分に自信が持てない女子大生・宮本楓が、ゼミの先生から予祝のメカニズムとノウハウを学びながら成長していくストーリーとなっています。
親しみやすいストーリーを楽しみながら、今日から実践できる「未来の引き寄せ方」を体系的に学べる点が最大の魅力です。本記事では、本書で明かされる予祝の歴史や科学的メカニズム、そして理想の未来を引き寄せるノート術について徹底解説します。
「予祝(よしゅく)」とは、願いが叶った未来をあらかじめイメージし、先に喜び祝うことで現実を引き寄せる日本独自の夢の叶え方です。
古代の日本人にとって最も重要な願いはお米の豊作であり、春に咲く満開の桜を秋のたわわに実る稲穂に見立て、仲間とお酒を酌み交わして先に喜び祝う「お花見」は、まさに豊作を引き寄せるための予祝儀礼でした。また、秋の豊作を祝う「盆踊り」や、新年を「あけましておめでとうございます」とお祝いの言葉から始める習慣も、日本人に受け継がれてきた前祝いの文化です。
さらに、恵みの雨や豊作を祈る「綱引き」や、子供の健康な成長や大漁を祝う「大漁旗」など、日本の伝統行事や風習には予祝の知恵が深く根づいています。
現代においても、トップアスリートや実業家たちがこの予祝を活用して大きな成果をあげています。
フィギュアスケートの羽生結弦選手は、2014年のソチ五輪へ向かう飛行機の中で最高の本番演技をイメージし、感動の涙を流して先に勝利の歓喜に浸っていました。また、長嶋茂雄氏は天覧試合の前日にスポーツ新聞を買って自筆で「長嶋サヨナラ本塁打」と見出しを書き込み、祝杯をあげた翌日に見事サヨナラホームランを放ちました。
さらに、高校野球のチーム強化に予祝トレーニングを取り入れた結果、8年間で25校が通算40回以上の甲子園出場を果たすという画期的な成果も報告されています。
予祝の根本にあるのは、「未来 = 今の自分のお心状態 × 行動」という方程式です。
どれほど優れた手法や行動量を重ねても、心の状態が不安や焦りに満ちていては成果に結びつきにくく、喜びや感謝、安心感に満ちた心で行動することこそが素晴らしい結果を生み出します。
人は欲しいものを引き寄せるのではなく、現在の自分と同じ感情や周波数の現実を引き寄せるため、先に達成感を味わうことが未来を引き寄せる原動力となります。
このプロセスは単なる精神論ではなく、脳科学や心理学によっても論理的に説明されています。
先に祝って強い喜びの感情を味わうことで、脳のフィルター機能である網様体賦活系(RAS)が書き換わり、目標達成に必要な情報やチャンスを自動的に収集し始めます。また、期待感によって快楽物質ドーパミンが分泌されることで、行動へのモチベーションが高まり、挫折を防ぐことができます。
特に起床直後の「まどろみタイム」は脳波がシータ波優位となり、潜在意識への扉が開かれているため、この時間帯にイメージすることでセルフイメージを強力に書き換えることが可能です。
予祝を日常に取り入れるための具体的な方法として、「予祝ノート(未来日記)」の執筆が推奨されています。
いつ叶えるかという日付を決め、「〜達成できました」と過去形や完了形で書き出すのが基本のルールです。その際、叶った瞬間の達成感や喜び、感謝の気持ち、さらには周囲の情景や聞こえてくる音などの五感を臨場感たっぷりに描写することが重要です。
予祝は本音のワクワクに反応するため、他人の評価や世間の常識ではなく、自分自身が考えていてニヤニヤしてしまうような本当に心が喜ぶ目標を書き出すことが成功の鍵となります。
長い文章を書くのが難しい場合は、1日3行の簡単な日記から始めるだけでも十分に効果が得られます。
達成できたこと、感じた感情、自分への褒め言葉を毎日書き続けることで、日常の中で喜びや感謝にフォーカスする思考の癖が身につきます。また、予祝は困難やトラブルに直面した「ピンチのとき」にこそ真価を発揮します。
目の前の壁を前にしたとき、「このピンチがどうチャンスに変わるか」を前祝いして視点を切り替えることで、解決に向けた創造的なアイデアが湧き上がってきます。台風で9割のリンゴが落ちた青森の農家が「落ちなかったリンゴ」として受験生向けに販売し大ヒットさせた事例のように、前祝いの意識を持つことでどんな困難も飛躍のチャンスへと変えることができます。